定時で会社が終わったら

奇跡だ!定時で会社を出られた。ううう、グスグス、幸せ!さて、何をしようかな(なぜ真っ直ぐ帰らないんだ)。

普段したくても出来ないことをやろうと思って銀座へ。歌舞伎座に行きましたがなにか?

本日の幕見は『浮かれ心中(中村勘三郎ちゅう乗り相勤め申し候)』です。チケットを買うまでに40分並び、さらに一時間半の立ち見でしたが、いやー、さすが井上ひさし作品だわぁ。すごくおもしろかった!(以下、ネタバレ含みます)。

アタシねー、古典がよく理解できないせいもあるんだけど、とっつきやすいギャグ歌舞伎が好きなんですよ。中でも勘三郎三津五郎の二人が出るものは特に好き!勘三郎さんの演じるおバカちんキャラは、どんな役であっても、見るだけで心がパーッと明るくあったかくなるのですよね。今日もそれは同じで、歌舞伎座を出たときには、スキップ踏みそうになるほど「楽しかったーっ!」という気分で満ち満ちていました。

『浮かれ心中』は、戯作者になろうとしているバカ旦那の栄次郎さん(勘三郎)が、「知名度が上がる=本が売れる」という単純なサクセスストーリーを夢にみて、あの手この手で江戸中に話題をふりまくというお騒がせ物語。結婚する、花魁を身請けする、わざと牢に入る、花魁と心中ごっこをする、と場面がめまぐるしく変わります。歌舞伎というより、普通の舞台演劇を見ている感じでした。

栄次郎さんがやっていることは、すべてアホくさいのですが、彼の周りの人は、そんな彼が大好きで、一緒にアホになって楽しむ人ばかり。まあ、そんな人ばかりではないのが世の常で、心中ごっこのつもりが、本当にあの世へ道中してしまう栄次郎さん。しかもネズミに乗って宙乗りですよ。今年はネズミ年だから「宙乗り」じゃなくて「ちゅう乗り」なわけね!わはは、大好きこういうくだらない言葉あそび♪

勘三郎さんの舞台って、必ず「楽しかったー」っていう余韻を残してくれるのです。今日もそうでした。マンプクー♪あっ、そうそう。七之助の花魁姿、きれいでしたよー。花魁道中っていつ見てもいいなあ。大好き。しっちーが演じる花魁は、身請けされてから、二言目には「お金」って口にするおちゃめなごうつくばり。おきゃんな町娘役がよく似合う彼には、ぴったりの役でした。しっちー、がんばってるよね。

土曜日は昼の部に行くので、また勘三郎さんが見られますよ。楽しみ楽しみ。でも土曜日のお目当ては仁左衛門さまと玉さまなのでした(おい)。

はっ、帰宅してブログ書いてもまだ10時半だぁ…わあ、早い…。定時に会社をあがれると、いろんなことができるんですね。っていうことをこの2年の間にすっかり忘れておりました。

さ、あと2日会社に行けば再び歌舞伎座よん。早くお風呂入って寝ようっと。