『おせん』

かつて島耕作が部長だったころ、私が毎週『モーニング』を購入し、端から端まで読んでいた時期が2年ほどございました。そのときに愛読していたのが『おせん』でした。

当時のラインナップはすごかったですよ。三宅乱丈の『ぶっせん』、かわぐちかいじの『ジパング』、土田世紀の『雲出づる処』、山田芳裕の『おみっちゃん』、榎本俊二の『えの素』、桝田道也の『朝倉家騒動記』、杉作の『クロ號』、かわすみひろしの『大使閣下の料理人』などなど。井上雄彦も毎週『バガボンド』描いてたなー。『クッキングパパ』とか『ギャンブルレーサー』とか、長期連載モノもあったなー。高橋のぼるの『リーマンギャンブラー・マウス』もたまに掲載されてて嬉しかった。要は熟読して楽しめるラインナップだったということです。

で!『おせん』。大好きだったんだよなー…。きくち正太の独特の画風(ちょっとくどい)が最初はいやだったのですが、ストーリーの面白さが圧倒的に勝ってきて、いつの間にか好きな作品に。しかし!!『イブニング』にお引越ししてしまってからはほとんど読んでない状況です。

ドラマの『おせん』は、ヨシ夫が小さくないのが不満ですが(笑)、キャスティングが素晴らしい!

蒼井優ちゃんはなんとなーく幸薄そうなビジュアルが好きでなかったのですが、ごめんなさい。おせん役の彼女はひじょうぅぅうーに良いです。彼女以外のおせんは考えられなくなってしまいました。

余貴美子さんのシヅさんもいい。ビジュアルは原作と全然似てないけど、まさにああいう雰囲気だもの。杉本哲太の清二さんは「あーゆー板前さん絶対にいそう」って気にさせてくれるし。全体的に原作の雰囲気が伝わってきます。ドラマの制作スタッフの人柄というか原作に対する愛情のようなものを感じますね。

で。アンティークきもの好きとしては、おせんの衣装セレクションがたまらんです!ああ、なんてかわいいんだ…特にお料理対決のときに着てたお召しっ。あの帯っ。ラブ!衣装協力のクレジットに「豆千代モダン」とか「それいゆ」とか出ていたので、納得です。アタシの好きなとこに直球でした。

それにしても豆千代さんが2年前にアンティークきものの店を閉めてしまったことが悔やまれる…くぅー!!「豆千代モダン」のHPを見ていたら、蒼井優ちゃんが着ている衣装、やっぱりアンティークらしい。いいなあ、いいなあ。だってもう、デザインの可愛さとか色使いの斬新さが段違いだもん。

それからそれから。あの長じゅばん、別珍の羽織。居内商店のじゃないの?と思って調べたらそーでした。おお、長じゅばんだけ同じやつをアタシも持ってる(笑)市松におもちゃ柄のやつ。

このドラマ、きものファンにはお勉強になることが多いドラマになりそうです。
さて!来週も楽しみねー♪