『sabu』 『顔』

週末に見た映画。映画見てる時間があれば寝ればいいのに。お片づけすればいいのに…!でも見ちゃう。

sabu
山本周五郎原作で藤原竜也君が主演。うん、間違いない!いやーん竜也君オトコマエー♪キャー♪おねーさんはここ1年ほど竜也君に夢中です。以前は気に入らなかったウサギのような口元も、最近はすっかりカワイイと思うようになりました。そして何よりバンビのよーな身のこなしにおねーさんはドキドキ…。sabuでも、竜也くんの魅力が炸裂してました。オレンジ色の囚人服はいただけなかったけど、黒い縞の着流しがセクシーだったのよぅ…!!

無実の罪をきせられ、石川島の人足寄場に送られたエイジ。子どもの頃からエイジを慕い、石川島へ面会のために通い続けるさぶ。エイジに追い返されても追い返されても「えいちゃーん!!」って叫びながら会いに来るのよね。そうか、そんなにエイジがスキか、さぶ…。二人のおさななじみ、のぶ公が「神様はさぶちゃんだよ」って言うシーンがあるんだけど、本当にね、神様のように心が広くて穢れのない子なんだよね、さぶ。

この作品、のぶ公役の田畑智子が超ダークでじわじわ怖かったです。エイジの婚約者に向かって「女同士だからこそわかることがあるよね…」って、真綿で首を絞めるように言うシーン、迫力ありすぎ。この作品のあと、藤原竜也田畑智子吹石一恵の3人が『新選組!』に出ていたとゆー事実が判明し、とても興味深かったです。もっと早く見れば良かったな。

肝心のさぶは妻夫木君。純粋すぎて、痛々しい。一点の曇りもない天真爛漫な笑顔が大変まぶしかったです。不器用で一途で愛しいさぶ。好演でした。

ところで。竜也君が出ている作品は、どうも客観的に語ることが難しく、ろくな感想が書けないということにさっき気づきました…。


■「顔」
妹を殺した冴えない中年女の逃亡生活を描いたロードムービー藤山直美の、思わず目をそむけたくなるような中年女のリアル描写が痛ましくてたまらんかったです。あー、アタシもこーゆーヘアスタイルするときがあるから気をつけよう…。もう中年だけどイタい中年にだけはなりたくないわあ…。

ストーリーは決して喜劇じゃないのに、喜劇なんだなー。なんか笑っちゃうんだよね。藤山直美が強姦されるシーンとか、岸辺一徳が首吊ってるシーンとか、トヨエツが屈折しまくりの恋心をむき出しにしているシーンとか、最後の逃亡シーンとか。全然笑うとこじゃないのに、「ぶふっっっ!!」って笑っちゃう。うーんうーん…。いろいろ考えた結果、この映画はコメディだということになりました。断言by私。

あー、それにしても、私が好きな俳優ばっかり出てる。藤山直美豊川悦司佐藤浩市國村隼中村勘九郎岸辺一徳

つい先日、NHK朝の連続テレビ小説芋たこなんきん」でステキな夫婦役を演じていた藤山直美國村隼が、殺人逃亡犯のホステスとその客として登場。國村さんが「俺、してんやってん!あんたと!」って、藤山直美に喰らいつくシーンを見たとき、ヒィ!物好き!って思ったのと同時に、こんなんカモカのおっちゃんじゃない(←國村さんが「芋たこ」で演じた人徳のある医者)って思いました。しかもカラオケへたくそ…うぅうう(号泣)

特筆すべきは、勘九郎の強姦シーン、ラブホのおばちゃんが目を開けたまま寝てるシーン、國村さんのヘタくそなカラオケ、トヨエツのナタでカチ割られるシーン、佐藤浩市が激しくゲロるシーン、藤山直美の最後の逃亡シーンでしょうか。あ、全部か。

殺人犯の逃亡物語なのですが、緊迫した捕り物シーンがあるわけでもなく、福田和子のような整形手術をするわけでもなく、基本的にどんくさい中年女が犯人なので、映画の雰囲気もユルユルなロードムービーでした。こういうユルユルが嫌いな人は受け付けないタイプの映画かも。

でもちょっと怖いこと考えちゃった…。こうやって逃亡してる殺人犯って、世の中にゴロゴロいるんだろーなーって。