田宮二郎の犬シリーズ

CHANNEL NECOの1月ザ・シリーズは田宮二郎の「犬シリーズ」だったです。てへ。

大映の現代劇らしく、わかりやすい痛快アクション活劇!でね。キャストがね。田宮二郎でしょ、天知茂でしょ、みっきー(←成田三樹夫)でしょ♪いい…。この並びだけでいい…。

田宮二郎が若くてかっこいくてね。最初から最後まで河内弁でペラペラペラペラまくし立ててるんだよね。「俺はガキの頃からよーぉおおおおおモテた。ハジキとスケが俺の生甲斐や」という色男でね。「スケ」って言葉に時代を感じます。

ハジキを持つと、意味もなくクルクル回し始めたりするのですが、なかなかの手さばきです。しかしそういう無駄なアクションを笑ってはいけません。だって、大映作品ですから。

でもね。すごくザコンなんだよね。しかも純情なんだよね。好きになる女は必ず清純派の美人。「あんたは俺がうまれて初めて惚れた女や。こないな時どないしたらえーのんか、ようわからんねや」とかゆって、簡単に女に跪いちゃったりするんだよね!「どないしたらえーのんか、よーわかってますやん」とかいうツッコミは入れてはいけません。だって、大映作品ですから。

最初の2作品『宿無し犬』『暴れ犬』はモノクロなんですが、いーんですよ…。田宮二郎の濃ゆい顔がますます濃ゆくて。みっきーの素敵ダンスシーン@ダンスホールなんかもよろしくってよ。

でもモノクロ映画って不思議ですねえ…。ドヤ街のネオンの色なんかわからないはずなのに、カラーで見るより明るいというか、眩しく感じるんですよね。女優さんのメイクも陰影がハッキリしてるんで、『宿無し犬』のヒロイン、江波杏子なんかソフィア・ローレンみたいに綺麗でした。

テーマ音楽がジャズっぽくてかっこいいのです。車とか、ファッションもかなり素敵です。シリーズが進むにつれて、田宮二郎のファッションもだんだんスマートな感じになります。でも坂本スミ子は役名が変わるだけで、役どころもファッションもぜんっぜん変わらないのです。みっきーは最初からずっとスマートですが、天知茂のくたびれた中年像がたまりません。ヨレヨレなのにシブい♪

『宿無し犬』 1964年・大映・92分・モノクロ
監督:田中徳三
出演:田宮二郎 天知茂 成田三樹夫 江波杏子 坂本スミ子 水島道太郎

『喧嘩犬』1964年・大映・90分・モノクロ
監督:村山三男
出演:田宮二郎 浜田ゆう子 成田三樹夫 山下洵一郎 玉川良一 坂本スミ子 千波丈太郎

『ごろつき犬』1965年・大映・89分・カラー
監督:村野鉄太郎
出演:田宮二郎 水谷良重 天知茂 根上淳 山下洵一郎 江波杏子 坂本スミ子 成田三樹夫 早川雄三

『暴れ犬』1965年・大映・93分・カラー
監督:森一生
出演:田宮二郎 草笛光子 金井克子 ミヤコ蝶々 大坂志郎 坂本スミ子 須賀不二男 高木二朗 島田龍三 芦屋小雁 毛利郁子

『鉄砲犬』1965年・大映・94分・カラー
監督:村野鉄太郎
出演:田宮二郎 天知茂 小沢昭一 坂本スミ子 安部徹 山下洵一郎 姿美千子 北林谷栄 西川ヒノデ 曽我廼家五郎八 早川雄三

来月はシリーズ後半が放映されます。楽しみ楽しみ♪