胃カメラとホモ映画

本当は診察だけやって、月曜日に胃カメラの予定だったのですが、院長がヒマしてたらしくて「今日やっちゃう?」ということになり、急遽胃カメラ


…感想ですか?苦しい以外の何ものでもなかったっす。容赦なくグイグイファイバースコープを突っ込まれて、胃カメラ終わった頃には具合悪くなってグッタリ。でも友人と銀座で待ち合わせしていたので仕方なくその足で銀座へ…。だって、胃カメラやらない状態で会う予定だったから〜。楽しかったのですが、吐気が間断なく続いて半死状態。夜にはティム・バートン・ナイトに行く予定だったけど、無理。泣く泣く6000円をドブに捨てました。(チケット2枚買ってあった。)悔しいのでTSUTAYAで『真夜中の弥次さん喜多さん』を借りてきて家で観てました。そしてムリにヒルズへ出かけなくて正解だったと思いました…。


真夜中の弥次さん喜多さん DTS スタンダード・エディション [DVD]感想は、バカー!の一言です。もちろん、愛のある「バカー!」ですが。なんておバカさんな恋愛映画でしょう。長瀬智也が扮する弥次さんが、とにかくワイルドかつ底なしのバカでお人よし。愛さずにはいられないキャラクターでした。スキップできないし。オーバーなリアクションとべらんめえ口調がマンガちっく。江戸っ子だけに「ひ」と「し」がひっくりかえる台詞もなかなか。「恋人同士っていうのはな、いつも突然なんだよ」は名台詞ですね。あと「ごめんね、いたくしてぇ」かな。はっぴゃくやちょう…♪「えぇーん、喜多さん、いない…。喜多さん」って両手の拳を目に当てて泣くシーンの弥次さんはものすごくキュートだ。きっと劇場でも女子のハートを鷲掴みにしたにちがいない。


東海道の旅へ出る前の歌。♪おんな子供は連れてかないぜ、どっこい俺たちゃ、ホモだもーん♪すげえ歌ですね。しかも爽やかな『Born To Be Wild』のパクりです。


中村七之助が扮するヤク中の喜多さんの台詞にも名台詞が多かったです。「おゆきちゃんがオイラを好きになってくれたら、ヤク中もホモも治るんだー!」いや、ホモは治らないと思うよ。それから「やっぱり…弥次さんだけがオイラのリアルでぃ」はじーんときた。そうよ、喜多さんは弥次さんさえいれば生きていけるのよ。それがリヤルなのよ。そういえばね、今まではあんまり七之助勘三郎さんに似てると思ったことがなかったんだけど、やっぱり親子ねえ。似てる。


蛇足。荒川良々小池栄子に似ているなんて夢にも思いませんでしたが、似てるんだ、これが…!阿部サダヲもキュートでバカでした。やっぱりいいわぁ〜サダヲちゃん♪古田新太の登場シーンもかなりの衝撃でした。爆笑。勘三郎さんもかなりおいしい役どころで。明らかに楽しんでる感が見て取れますね。観客も楽しいけど、演じているほうが断然楽しかったんだろうと思われる映画でした。


しりあがり寿原作のトリップ感を実写で表現し得たことは素晴らしいと思います。しりあがり寿の天才が爆発していた長屋の内装はもちろん、ヤクが切れた喜多さんが見る幻覚とか、三途の川とか。「おいら」と「おめえ」の浴衣とか。


後に何が残るかといわれると、ほとんど何も残らないんだけど、すごく楽しめる映画でした。とってもDEEPな恋人映画。時々思い出しては見たくなる作品になりそうです。あたまぱっか〜ん。