覇王別姫 〜ある愛の伝説〜全2幕

覇王別姫

仕事の関係で招待券を頂いたので出かけることに。(←実はものすごい楽しみにしていた。)オール明けのマチネは厳しいぜ…!とボヤきながら渋谷へ。

ちょっと早めに着いたので、駅周辺をプラプラ。先日買い損ねたブーツ、やっぱりないのかなーと未練がましくその店に行ったら、あるじゃん!!!サイズ出してもらって即買。おおお、なんてラッキー…。別の百貨店の在庫も全部かき集めたらしいすよ。涙ぐましい。カプリコルナスの白いウェスタンブーツ。ぐぇっふぇふぇふぇ…♪丈がジャストサイズ、スティッチも超かわいい。というわけで超ラッキーでした。なんでも「今朝届いたばっかし」とのことで、昨夜とか行ったところでなかったとか。職場が渋谷だから行こうと思えば毎日だって行けるけど、運ってあるんだなー。ご縁ってあるんだなー。タイミングって重要よね〜。というわけで、ウキウキしながらBunkamuraオーチャード・ホールへ。

覇王別姫』は、上海東方青春舞踊団の作品で、舞劇(ダンスで物語を表現する)。昨日は東京の初日舞台。これ、すごいイイよ!台詞なんか一切ないのに、項羽と虞美人が出会う場面とか、項羽(リュー・シカイ)と劉邦(リュー・インホン)が対立する場面とか。騎乗の兵を演じる場面が特にすごかった。別にウマ役にまたがるとかじゃないのに、草原を駆け巡る項羽と劉邦の姿がどう見ても「騎乗」にしか見えない。あの振り付けはスゴイ。それから虞美人(ジュ・ジェジン)の初々しさは筆舌に尽くしがたいものがありました。ものすごく華奢なのに、力強い。リュー・シカイもかなりのオトコマエだったので、この二人のパ・ド・ドゥはかなりドキドキしました。リュー・シカイとリュー・インホンのデュエットもかなりドキドキでした。いい男二人の絡み(絡み…?)で。

項羽と劉邦の「垓下の戦い」は中国将棋の基盤になったそうで、ここの戦闘シーンはダンスではなく、二人が背中合わせに将棋を指すような格好での表現でした。かなり斬新。

上海東方青春舞踊団のメンバーはバレエダンサーですが、舞劇はバレエではないです。バレエを基調としながら、モダンダンスや中国の古典舞踊を取り入れた新しいスタイルのダンサー集団とでも言いましょうか。昨日はアンダースタディーではなく、ベストキャストでの公演だったのも嬉しかったです。あとね、項羽の愛馬役のグォ・インの力強いターン(『白鳥の湖』で言えば黒鳥)、劉邦を殺そうとする項装役のウ・ビンの剣を振るいながらのパフォーマンスがとっても素敵。

衣装も歌舞伎並にゴージャスで、群舞の衣装まで超ゴージャス。白いオーガンジーに金のバイアス、おへそにまでジュエリーを入れてたり。皇帝の衣とかマントは緋色、黒地のベルベットに金の裏打ちがしてあるのとか、臣下の青い衣装とか。

とにかく楽しめました。音楽も照明も、どことなく中国っぽさを残しつつ、「中国」というワクから飛び出した感がありました。パリでも大絶賛された作品だそうですが、そうでしょう、そうでしょう。

席も「こんなトコに座っていいんですか」っていうくらいいい場所だったし、もう言うことなし。久しぶりにこの手の公演を観ましたが、良かったです〜。あとは金曜日にレスリー・チャンの『覇王別姫 さらば、わが愛』を観ればパーフェクト。行けるかな?行きたいな。

他にも感想をアップされているダイアラーさんを発見したのでご紹介します。
http://d.hatena.ne.jp/studio_unicorn/20050910


▽『覇王別姫』〜ある愛の伝説〜全2幕:
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/event/haoubeki/index.html