やっちまったぜ!

四ツ谷の夜景。

はいはい、また行ってきたのね?銀座ね?雷蔵様なのね?…毎日毎日スミマセン…。

■『新源氏物語
女性との関わりOnlyをつづった耽美映画。光源氏ってほんとうに節操がないな〜!!誰か一人に焦点を当てれば良かったんでしょうが、主だった女性がいろいろと出てきて一通りをこなして、それでもやっぱり藤壺が忘れられなくて。女性にスポットを当てたため、光源氏の友人である頭の中将の存在の薄いこと薄いこと。源氏と中将が一緒に「青海波」を踊る場面があるのですが、この場面で中将は女御たちに「光様に比べて頭の中将の存在の薄いこと」とか言われてました…。かわいそすぎ。しかしまあ、雷蔵様の烏帽子姿の素敵なことよ…。うっとり。物語というより、出演者のコスプレと優雅さ、耽美さに注目すべき映画でしょう。(ランダム予告編:『殺陣師段平』)

■『好色一代男
これ、いい〜!すごく面白い!今まで見た映画でこれ以上能天気な映画はないんじゃないかな。同系列の映画としては『ケロヨンの大冒険』とか『オースティン・パワース』とか?でもね、下品ではないです、決して。大商家のぼんぼん世之介。「あんたは弁天様や!天女様や!」と女、女、女三昧の生活。一度は女で身を持ち崩すものの、持ち前の能天気さで諸国を渡り歩き、いつの間にやらお大尽。ものすごいユーモアとスピーディーなストーリー展開が快活極まりない好作品。「好色というのはスケベエという意味ではなく粋であるということ」「スケベエではない好色を演じたい」と雷蔵様が語っていた通り、好色一代男というタイトルなのに、作品全体に流れる空気はエッチくささがゼロ!女好きもここまで極めれば立派だす。もう1度観たい作品だった!(ランダム予告編:『陸軍中野学校竜三号指令』)

■『華岡青洲の妻
これ、もう観ちゃってるんで観なくてもいいかなーと思ったんだけど、やっぱり観ました。前回見た時より、良かったー!連続してこれだけの雷蔵作品を観ていると、やっぱり当たり外れっていうものがあるんですが、華岡青洲の妻雷蔵様はスゴイです。何がすごいって、あのビジュアルを全く活かしていないところが。自分の嫁と母親の確執を踏まえつつ、医者としても大成していくんですが、二人の妹を癌で死なせてしまったり、娘の命を助けてやれなかったり、一家の主として、医者としても挫折しそうになる時が何度かあるんですよ。そういうくじけそうな姿を決して見せず、あえて逆境から抜け出してやろうとするひたむきな男の生き様を演じたあたりが味わい深い。雷蔵様はこの映画の中ではむっさい男なんですが、それでもかっこいいんですよ。人間ビジュアルも大切だけど、結局は生き様なのかなあ、と。前回観た時と、感想が変わったですね。ちなみに前回観賞時の感想はhttp://d.hatena.ne.jp/popon-x/20041117 で。(ランダム予告編:『大江山酒天童子』イヤー!!茨木童子がかわいくない!!大ショック!)

■『沓掛時次郎』
いわゆる股旅物の傑作と呼ばれている作品。893の時次郎、手負いの傷を負わせた相手の死に際に面し、その嫁さん(おきぬ)と子供(太郎吉)を大切にすると義理立てした時次郎。最初は良人を殺されたと思い込んで時次郎を目の仇にしていたおきぬ、時次郎の真心に触れて心を許していく。太郎吉は、父親を無くしたこともわからないような年端も行かない子供で、時次郎と旅を続けるうちに、時次郎を父親のように慕う。でね!!時次郎は本当はおきぬのことが好きなんだけど、口にしないのよ!!義理人情の世界の人だから!しかも、おきぬは死んだ亭主の子供を身ごもっている身重の体だったりなんかするもんだから、ますます言えない。しかも自分があんまりまっとうな生き方をしている人間じゃないし…。一時はカタギになろうとして風車を売ってみたり、歌を歌い流しておひねりをもらったりするんだけど、やっぱり一番ゼニになるのは殺しなわけですよ。で、悲劇が起こる、と。人妻を好きになるって切ない!!おきぬも時次郎が好きになってるんだけど(多分)、二人とも絶対に口にしないのよ。できないのよ!こういう秘めた恋っていうのがね、泣ける…。昔『Witness (目撃者 刑事ジョン・ブック)』というハリソン・フォードの映画があったんですけどね、あれと同系列の切なさ。沓掛時次郎のほうは半端じゃなく切ないですけど…。(ランダム予告編:『お譲吉三』)

というわけで、週末燃え尽きてきました。でも明日あともう1本、水曜日と木曜日にラストスパートかけてきます。今日で20本超えました。ふー…。それから、雷蔵様は関西人なので、やはり上方言葉の映画は冴えてます。昨日観た『ぼんち』でも同じこと思った。ついに雷蔵祭チケット、5枚つづりの5枚目を購入しました。これでホンマの打ち止めやで。

■本日のお写真
ふと思い立って四ツ谷で乗り換えました。駅前の橋のとこ、わりと好き。レトロな街灯が素敵。