髑髏城の七人

丸の内東映のお外で。

■本日の舞台もどき「髑髏城の七人」/ 劇団☆新感線
そろそろアオドクロが始まろうとする頃、春に上演されたアカドクロが映画になって復活。というより、春に上演された舞台をそのまま映画館で上映したもの。休憩もはさんで本格的でした。アカドクロはキャストが古田新太、アオドクロが市川染五郎。染たん…よりやっぱり古田新太の方が好みなのです。友人に「アオドクロ観に行こうよ!」と誘われたのですが、私は予算の都合もあり、映画で済ませることにしました。NODA・MAP三谷幸喜の舞台が控えてるんだもん。

で。新感線カラーここに極まれりって感じの映画でした。音楽がうるさいのでセリフがところどころ聞こえないところも新感線ぽい。あのギラギラした世界観も、ゴス&アバンギャルドな衣装も。今回、アカドクロを選んだ最大の決定打は梶原善です。彼が出ているから観に行ったと言ってもいい。梶原善、最高。かっこ悪さとかっこよさ、かわいらしさ、おチャメさの絶妙なブレンド具合がたまりません。ほんと最高。刀鍛冶の雁鉄斎役だったんですが、古田新太扮する玉ころがしの捨之介の刀を研ぎ研ぎ、後ろに控え、舞台を縦横無尽に走り回り、ジャグリングもどきのチャンバラシーンを熱演してました。(←ここの場面、ほんとにすごいよ!めまぐるしい。)なんでこんなシーンがあるかというと、捨之介に「百人斬れる刀は打てるか」と聞かれ、「そりゃ無理。でも刀を研ぎながらあんたに渡すことはできる」と、雁鉄斎が髑髏城の決戦にくっついていったからです。それをそのままアクションに持ち込んでしまったのには驚きましたが。ほんとに目が回るくらい激しいアクションだったんですよ。(それとも映像編集に騙されたのか。)

古田新太の役を、今月から始まるアオドクロでは染たんが演じるわけですが、なんだか想像つかないなー。お隣に座っていた女の子はかなりの新感線通らしく、休憩時間の間、ひっぱってきたらしいお友達に延々と舞台の良さについて演説をぶってました。また彼女はやけに感情移入するタイプみたいで、笑いどころはもちろん、泣き所もべそべそべそべそ泣いておりました(笑)アオドクロも見に行くんだー、SHIROHのチケットも取ったー、ってゆってました。うらやましー!いいもん。アタシも今月末にミス・サイゴン観にいくもん。お姉ちゃんのカネで(←社会人失格。)

水野美紀がね。案外良くってびっくりしました。織田信長の有名なお小姓、森蘭丸男装の麗人という設定で演じていたのですが、「えっ、これ、水野美紀!?」っていうくらいに良くて。坂井真紀もたくましくってイキイキしててチャーミングでした。ところで、坂井真紀は極楽太夫役だったんですけどね。太夫っていうのは関東でいうところの花魁ですよね。まだ江戸幕府が開府される前は関東でも「太夫」だったんでしょうか。ちょっとナゾ。あ、そうそう。裏切り三五役の河野まさともすごく良かった。鏡がオトモダチのナルシストで、のせられ易く、単純で、かわいかった(笑)眠狂四郎をパクったアクションも楽しかったです。

私は今でも時々「水野美紀」「水野真紀」「坂井真紀」の名前をよく言い間違えます。もっと酷い勘違いになると、日本文化からスッカリ離れていた時分、「イエモン」「デジモン」は「ポケモン」の仲間だと思っていました…。

おっと、話が反れましたが、面白かったです。さすがに実際の舞台観劇には及ばないけれど、かなり良かったのでは。大画面で見るというのは面白い試みだったとおもいます。しかも劇場が丸の内東映だったので、一瞬本当に舞台を観てるんじゃ、という気になったし。つまり、錯覚を起こすくらい良くできていたということか…。そしてまた劇場ロビーにて、完売だったハズの『天保十二年のシェイクスピア』DVDが販売されているのを見て、敗北感を味わったのでした(笑)


■本日のあれ…!?
あのー。池上遼一の画風と野中英次の画風って似てますよね??のなーが真似したのだろうか。その昔、『課長バカ一代』を初めて手にした時、裏表紙に「この本は劇画ではありません」って注意書きがしてあって超ウケたことがあります。クロ高も10巻まで出たか…。すごいな。全てのタイトルがロケンローでスキです。

■本日のお写真
丸の内東映のお外で。