削られたものを拾って。

菅直人、反省の色なし。

■渋谷アピア/野狐禅遠藤ミチロウ

久しぶりにソールドアウトとなったアピアの月例ライブ。アピアのおにーさんがタラタラ歩いている私を見つけて「早く座んないと席埋まっちゃうよー!」と道路で迎えてくれたのですが、肝心の予約リストに私の名前がナイ…。今日ソールドアウトの日なのにぃー。そしたら「洩れちゃったんだねー」なんつって入れてくれました。アピアのおにーさん、いつも親切にしてくれてアリガトウ(^^)ノ

オープニングは北海道を拠点に活動している野狐禅(やこぜん)。確かに昨夜のアピアは暑かったけど、あのステージであんなに汗を流しまくるミュージシャンは初めて見ました(笑)ピアノとフォークギターのデュオなんですが、ギターを弾いている方の顔が「アリとキリギリス」の小さいほうを拡大したような顔だったんですが、スゴイ顔芸でした。「ツアー先でいろいろなミュージシャンに会うけど、なかなか友達にはならなくて、でも野狐禅とはものすごく仲良くなっちゃって…あの人懐こさに騙されたのか…」と後でミチロウさんが笑いながら語っていたのが印象的でした。そんな野狐禅ですが、すごーい。びっくりした。ミチロウさん目当てじゃなくて野狐禅目当てのお客さんも多かったみたい。ヴォーカルの声、ものすごくいい。彼の声はこのデュオの宝物だわ!!曲もいい。一瞬ゆず?とか思ったのですが、全然中身が違う。アピアが70年代のフォーク小屋に逆戻りしちゃったような気分になっちゃって、聴いている私のほうも気分はベルボトム(笑)なるほど、ミチロウさんが気に入ったわけだ。MCも面白いし、顔芸もいいし、やっぱりヴォーカルの声がいい。今度友部正人さんらとツアーするらしいです。今後の活躍が気になります。オープニングって大体スルーしちゃうんですが、今日はつい言及したくなりました。野狐禅のお二人がミチロウさんだけが褒めてくれた歌なんですけど、と言っていた「便器に頭をつっこんで」という歌。これ、アタシも好きだなあ。また見たい。

で、ミチロウさん登場。ん?なんかニコニコしてる。先月より格段に元気そうに見える。ミチロウさん登場前、私はトイレに並んでたんだけど(笑)「体がついてこないんだよねー」とミチロウさんがゆっているのを小耳に挟んでしまい、今日もフル演奏しないかも、と思いきや、とんでもございません。フルスロットル。もういいよ、もういいから!ってところまでやってくれました。大人しめの選曲、叫ぶ代わりにハープを多用、MCもちょっと長めにとってましたが、とても良かった。PAさんもとても気をつかってる。(というより、アピアで音が悪かったことってナイ。)ここ最近のライブではベストの出来なんじゃないかと思うほど凄かった。個人的には去年の9月と今年の2月、3月が良かったなあと思っていたのですが、それに今回のライブを加えたい。

ミチロウさん、なんだか始終ニコニコしてて。なにがそんなに嬉しいのかなって思うくらいニコニコ。ステージに立つのが嬉しいのか、歌えるのが楽しいのか、野狐禅の二人とアピアで演奏できたことが嬉しいのか、理由はわからねど、最初から最後までニコニコ。ミチロウさんが嬉しそうにしていると私も嬉しい。私もずっとニコニコしながら最後まで。

とにかく最近バナナジュースが好きみたいで、本日も「海辺のバナナ」を。この曲、前回のアピアからアレンジが変わったんだけど、イイ。すごくいい。それから本日のライブで特によかったのは「マリアンヌ」!私がニャンコなら背中の毛と尻尾の毛が総立ち。オスの孔雀なら気前良く羽を扇子状に。ジュディ・オングなら「Wind is blowing from the Aegean おんなはうみ〜」のあたりの見せ場。トリハダがたつくらい凄かった。鬼気迫る、っていうくらい力はいってた。だから「マリアンヌ」の辺りでは「ミチロウさん、先月より元気になったなあ」って思った。でも「天国の扉」ではやっぱり、というか咳き込んでしまって、無理してるんだなあと実感。やだー!ミチロウさんが血なんか吐いちゃったらどうしよう!ってハラハラ。むりやり咳を鎮めて歌い続ける姿がいつも以上に痛々しくて。

ミチロウさんがステージを降りた後、私はアンコールの拍手はしないで帰ろうって思ってバッグを肩にかけて立ち上がろうとしたんですが、会場からはアンコールの拍手。ね、ねぇ、ミチロウさん病み上がりだし、さっきも辛そうだったし、無理させちゃいけないんじゃ…と思いつつ席を立たないダメな私。そしてなんとミチロウさん登場。「病み上がりなんで、みんな遠慮してアンコールナシにしてくれるのかなと思ったらそうはいかなかったですね、って、嘘です。嬉しいです」ってまたニコニコ。あー、ミチロウさん、本当にいいから!無理しなくていいから!(と思いつつ席を立たないどうしようもない私…。)

アンコールは「Mr.ボー・ジャングルス」と「午前0時」。この2曲の出来がまたすばらしく良く、再び心の中ではジュディ・オングの私なのでした。

ミチロウさんの歌はなんだか痛々しい。ステージに立つ姿も痛々しい。例え彼が健康な時であっても、私にはどうも「ステージに立つミチロウさん=痛々しい」というイメージがあって、それは初めてミチロウさんのライブを見た時から変わらない。ミチロウさんは自分自身をかつおぶしみたいに削りながら歌っているように思えてしかたがない。だから、私はかつおぶしみたいに削られて飛び散ったミチロウさんを拾い集めて大切にしよう、っていつも思いながら見ている。それはミチロウさんの人生のかけらかもしれないし、情熱のかけらかもしれないし、絶望のかけらかもしれないし、喜びのかけらかもしれない。そのかけらのひとつひとつが私を前進させてくれるような気がする。ミチロウさんは私の原動力なんだ、と思う。これからもミチロウさんの活動をひとつひとつ、大切に見て行きたい。

■虫の絵が描けなかった

えーと、ケーブルテレビで「みなしごハッチ」を見ました。小学生の頃、虫の絵を描く度に(今と違って当時は虫好きだったので)「ぽぽんちゃん、虫の足は6本でしょ」と先生に言われた時、頑なに「4本だよ!」と譲らなかった私ですが、その理由が今日になってわかったような気がします。ハッチのやつ、虫のくせに手が2本、足が2本、しかもとんでもないところから生えてんの!!きっと当時の私はハッチに刷り込みをされたに違いありません。タツノコめ!!(ひとのせいにしてはいけません。)

■ぐっどたいみんぐ

冷房のせいでお肌ガサガサ!もう自分ではどうにもならないので、昨日サロンを経営している友人にメールで泣きついたところ、返事がない。あれ…?いつもそっこーでお返事してくる人なんだけどな…。と考えていたところ、彼女は毎年この時期になるとスペインに行くことを思い出しました。「まさかスペインに行ってるんじゃ」と思っていたら、メールが!「今、スペイン&ロンドンから帰ってきたよ!まだ荷物のとこ」だって。やっぱりスペインに行ってたんだ!それにしてもなんちゅうタイミングのよさで帰ってきたんだ。彼女も成田についてすぐに「いつ来たメールだ!?」と思ったらしい(笑)とゆーわけで明日はいぬ屋敷前にお肌のお手入れを〜。

■本日のお写真

お遍路さんパフォーマンスで全国のお茶の間に笑いをふりまいている民主党代表の菅直人さんはウチの選挙区の方でございまして、5月に民主党代表を辞任した際に、選挙区の各家庭に勝手にチラシをつっこんでゆかれたのですが、これはその時につっこまれたチラシ(号外)です。「地元とご支援をいただいてきた皆様へ」という見出し。内容は江角さんに対するいじめと誤解して受け取られた、とか「べたなぎ国会」と揶揄されていた国会の論戦を盛り上げるためと考えてのことだったとか、とにかく言い訳だらけ。最後には「私がマスコミを通して主張していたことが『嘘』ではなかったことを理解していただければ幸いです。」と締めくくったおもしろいチラシです。あんまりおもしろいので保管していたのですが、お遍路さんをしている彼を見た瞬間、こいつが役立つ時がキタ!と思いました。