10代の頃、こんなんがスキだった。

■CD:NOWHERE/RIDE
■CD:Liquidizer/Jesus Jones

今朝、どのCDを持って行こうと考えたら一番手元にあったのがNOWHERE。よし、今朝はこれでいこう。買ったのが確か高2の時だからー、えーと、うーんと…ちょっと待って…計算苦手なんだよな…。あっ、えっとね、14年前だ。って!?もう14年も経つのか、あれから。早いのぅ。

RIDEというのはオックスフォード出身の4人組で、ノイズギターバンドでした。ツインギター、ツインヴォーカルのアンディとマーク、ドラムスのローレンス、ベースのスティーブ。カワイコちゃん(でも全員ぼ〜っとしてる)ぞろいのビジュアルだったので、女の子にもかなりの人気があったですよ。そのくせ音はかなーり骨太で。最初はEPだけ出てたんだけど、CDジャケが可愛くて、赤RIDE・黄RIDEとかいう通称がありました。で、満を持してNOWHEREというアルバムが出た、という記憶が。(リリースの順番は間違ってる鴨しんない。)

半年ぶりくらいに聴いたけど、やっぱりいいわ。傑作アルバムやね(T▼T)。ギターはものすごいうねってうねってうねりまくって上りつめていくんだけど、ヴォーカルが淡々としたままでね、なんか水の中に引きずり込まれていくような感じがすんの。そのくせやたら透明度高くて。不思議だったなあ、あの音は。(使っていたのはリッケン、ギブソンフェンダーだったと思う。うろ覚え。)この印象は14年間変わんない。RIDEは大音量で聴くのが基本かと思います。もしくはヘッドホンで大ボリューム、自分の殻の中に閉じこもって聴く。誰かと空間をシェアしてこそ楽しい音楽もあれば、自分だけの中でグァーっと湧き上がってくる興奮を楽しむ音楽もあると思うのですが、私にとってのRIDEは後者の典型であります。

実はライブにも行ったんですよ、RIDEは。記憶が正しければNHKホール。席は2列目のはじっこ、スピーカーのお隣でしたが、もちろん柵にかじりつきで見ていましたとも。で、思ったんですけどね。ノレない…。Liveが悪いんじゃなかったの。すんごい良かったの。ギターの轟音ノイズが最高潮で震えがくるほど凄かったの。でもね、その時思ったの。やっぱりRIDEはライブ向きのバンドじゃないんだって。やっぱりアタシにとっては「ひきこもりになって聴く」バンドなんだって。

ところで、普通人間って興奮状態にあるとシャウトしたりするじゃないですか。(え?アンタだけだよって?)RIDEにはそれが一切ないの。アンディもマークなんかトランス状態になって轟音ギター掻き鳴らしてるのに、ローレンスなんか何回スティック飛ばしたかわかんないのに、スティーブなんか間近で見てて汗びっしょりだったのに、明らかに興奮してんのに、ヴォーカルは絶対に興奮しないの。淡々と歌うだけ。やっぱり音だけがうねるの。ライブなのに。それが今でもものすごく印象に残ってるライブでした。イギリス人ゆえの自制心だったのか、それともそれが彼らのポリシーだったのかいまだにわかんないんですけどね。

今、改めて聴いても少しも古臭くないというか、新鮮だなー、と思えるあの当時の音楽って貴重だと思うんですよ。同じ頃、私はJesus Jonesの大・大・大ファンで、ライブはもちろんおっかけまでしたんですけどね(若気の至りってやつ)。Jesusの曲ってあの当時はめちゃくちゃ斬新だったんですけどね。特にサンプリングがね。今やサンプリングなんて全然珍しくもなんともない時代になっちゃって、正直、昔の彼らのCD聴くのはちょっと辛い。Liquidizerというデビューアルバムはほんっとーに自分でも呆れるくらい聴きこんだんだけど、今はもうほとんど聴いてない。たまーに引っ張り出すけど。でも彼らのアルバムの中では多分Liquidizerが一番好き。そしてアタシはマイク・エドワーズのカン高いダミ声が大好きだった。雑誌のモデルをやったくらいかっこいい男だったしね。

NOWHEREには独自のスタイルを貫いた不変的な良さがあった。Liquidizerには時代の先端を駆け抜ける疾風のような勢いと良さがあったんだと思う。どっちがイイとかそういうんじゃなくて、どっちも私の10代を飾ってくれた大切な大切な思い出のバンド。

RIDEは解散しちゃったけど、アンディは今OASISでギター弾いてる。そうですよ、あの人ですよ。ひとりだけ「ぼーっ」としてる人ですよ(笑)。アンディ・ベルっていうんだけど、あの、オネエのアンディ・ベル (Erasureの)じゃないよ?いや、Erasureもスキだったけどさ…。ああっ、Erasureに触れたらDepeche Modeにも触れなくちゃならなくなるじゃないか!止まんないからDepeche Modeはまたの機会に。

Jesus Jonesはメンバーが入れ替わりながらも、マイクがクラブのDJをやったりしながら今もたまーに活動してる。その昔、CrossBeatという雑誌にマイクが今月のCD評みたいな連載をやっていて、面白かったなあ。当時のCross Beatはリリー・フランキーのコラム『死亡遊戯』(←レギュラーが原稿を落とすと登場する不定期のコラムだった)とかもあってムチャクチャ面白かった。マイクって、すごい毒舌かつオタクなんだもん(笑)でも好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、ってはっきりしててとても彼らしいコーナーだった。マイク、DJイベントで日本に来ればいーのに。そしたら絶対に行くんだけどなあ。誰かマイクを呼んでくれ。

▼Jesus Jones Official Site ⇒http://www.jesusjones.com/

今でもマイクってすんごいカッコイイのよ!見てみて。フフ♪