日曜日は歌舞伎座で

土曜日にふと思い立って「明日は染ちゃんを見に行こう」と決めました。チケット救済サイトでチケットを譲っていただき、日曜日は朝から歌舞伎座へ。3階席1列目の超良席なのに、とてもお安く譲ってくださってラッキー。

9月の昼の部は、司馬遼太郎先生の原作による『竜馬がゆく〜風雲篇〜』と、『ひらかな盛衰記「逆櫓」』『日本振袖始』の3本。バリエーションに富んだ染ちゃんが楽しめました。

『竜馬が行く』は、主人公の坂本竜馬染五郎、後に妻となるおりょう市川亀治郎をキャスティング。この二人の組み合わせが見たかったんだー♪亀ちゃんの女形、エキセントリックで好きなのです。しかも司馬先生の原作ですから、おもしろくないわけがない。

歌舞伎座ならではの大がかりな舞台装置で、テレビドラマさながらに場面がくるくると変わります。京で同志が襲撃された場面に始まり、竜馬が回想するという形での幕開け。真っ黒な暗幕で作ったトンネルの中を、京からの便りを読みつつ歩いてくる竜馬が背後から光を浴びながら登場…と、歌舞伎座ではちょっと見たことのない珍しい演出でした。コクーンとかパルコ歌舞伎ならアリだな、っていう。

さてさて。竜馬が西郷と会見するクライマックスの場面。「長州がかわいそうです、助けてやってください」とお願いする場面では、あまりの感動に目がウルウルしてしまいました。私だけじゃなく、周囲からもすすり泣きが…。

風雲編の最後は、賊に襲われた竜馬が一命を取り留める場面で終わります。おりょうと竜馬のステキなカップルぶりが場を盛り上げまくり。いいなあ、亀ちゃん@おりょうと染ちゃん@竜馬の組み合わせ。すごくお似合い。

亀ちゃんの登場する場面には随所に笑えるところが入っていたのも私の中では高評価でした。当たり前の話ですが、重くなりがちなストーリーの中でホッとする部分があると、メリハリがついて、ほかのシーンが引き立つんですよね。というわけで、ラストシーンが余計に泣けました。

続く『ひらかな盛衰記「逆櫓」』には、あんまり染ちゃんの出番がございませんでしたが、ひときわしなやかな動きと通りのいい声が心地よかったです。吉右衛門さんの存在感は圧倒的で、あの迫力の前では染ちゃんも「まだまだ若いのう…」といった感じでした。いつの日か、染ちゃんも、吉右衛門さんが演じたようなシブい役を演じるようになるんでしょうか。それはそれで将来が楽しみです。

で、最後の『日本振袖始』は、ヤマタノオロチ伝説に基づく舞踊劇。岩長姫(実はヤマタノオロチ)は、ただでさえ玉さまが素敵すぎるのに、染ちゃんが富樫並みの凛々しさで、目の保養〜♪あまりに美しすぎて思いっきり魂抜かれました。玉さまを筆頭に8人がズザーっと並んでオロチを表現するあたりは、蛇踊りのようで迫力満点でしたよ。ああ、これだけでいいからもう一回見に行きたい!超おすすめ。玉さま&染ちゃんラブの私としては、たまらんカップリングでした。もっとうまい具合に表現できたらいいのですが、私の貧困なボキャブラリーではこれがいっぱいいっぱいです。ううう…。

今月の歌舞伎座昼の部はオススメですわ〜。もう1回行きたい、ほんとに。