読書と近況。
■最近の読書。
読書といえば、「新潮」の最新号が出ました。
今号は、平野啓一郎氏の小説の連載が始まるということで、ワクワクしながらページをめくった。最新作は『決壊』。うわー、おもしろい!読み終わった瞬間、のけぞった。続きがものすごく気になる。来月まで続きが読めないなんて、いてもたってもいられない気分。
たまたま新幹線<こだま>の車中で読んでいたのだけれど、小田原で<ひかり>と<のぞみ>の通過待ちをし、「発車のベルが長閑に鳴り響いて…」というところで本当に発車のベルが鳴ったので、思わず笑ってしまった。
崇と千津の、無機質な薄皮のようでいて、ぬめる肉のような関係の描写が、いかにも平野氏といった感じで好き。エロスとタナトス。永遠の螺旋を描くこの2つの要素が、『決壊』の中ではどのように描かれていくのか、とても楽しみだ。
平野氏の公式ブログが、なんとはてなに登場。
http://d.hatena.ne.jp/keiichirohirano/
これは平野氏のエントリの一部。
恋愛小説でも、恋愛映画でも、どんなにきめ細かく二人の心の交流が描かれていても、体を重ねる場面になると、途端に粗雑になってしまうんですね。ひたすらロマンチックに描いたり、さらっと仄めかす程度で流したり、官能的な描写でごまかしてしまったり。だけど、やっぱり、お互いに恥ずかしいような場面だからこそ、相手に対するデリケートな気づかいとか、ささやかな笑いとか、そういう微妙なコミュニケーションがあるんですね。そういうところを書きたかったというのが、僕の意図です。
そうそう、そうなの。彼の丁寧な描写がとても好き。
『高瀬川』の文庫は10月13日発売だそうです。私の誕生日なので、勝手に平野氏からのプレゼントだと思ってしまおう。フフ♪
高村薫氏の『太陽を曳く馬』の連載第2回。加納祐介のその後がチラッと描かれていて、ちょっとため息…。どうして雄一郎に黙っていたのか。歯がゆく思いつつ、でも、加納とはそういう人なのだろう、どこまでも。そうやってお互いの心に踏み込めないまま、ふたりがこれからも年齢を重ねていくのだとしたら辛い。わざと声を明るくすることのできる年になった雄一郎に、少しばかりの違和感を感じて、それにもちょっと寂しい思いがした。ところで、事件のあった場所が、私がつい最近まで住んでいた吉祥寺の、しかも同じ町内の4番地違いで驚いたのなんのって。ああ、来月号が待ち遠しい!!
■近況
イトコの中で唯二で売れ残っていた従兄とワタクシ。本日、彼にイチ抜けされた。ひどいよトモちゃん、「抜けがけ禁止、結婚するときはいちにのさんでしようね」ってゆってたのにぃ〜〜!!
39歳どうしのカップル。次男坊の結婚式らしく、こじんまり&まったりおちついた結婚式でよかった。つか、売れ残りは私だけになってしまったのね。ヒドイわ!!トモちゃんのアニキが号泣するかと思いきや(←ものすごいお人よしの泣き虫@45歳)そうでもなかったけど、花束贈呈の時はさすがにどんよりしてたなあ。なんつったって45年も一緒に暮らしたんだもんねえ。
引き出物、重いなあと思いつつこっちに持って帰ってきたら、中身がパイレックスのセットだったから嬉しかった。サイズが揃っていたらもっと嬉しかったんだけど、贅沢は言うまい。
嫁さんの趣味がお料理らしいので、きっと彼女が選んだのだろうと思う。
三島から東京まで新幹線の中で爆睡。東京駅のtomorrowlandでかーいーカットソーを発見。買おうかなと思ったけど、値段が予想を超えていたのでちょっと保留。今、他にそろえなくちゃいけないものがいっぱいあるからね。
明日からまた会社かと思うと、う〜〜ん…。間違いなく深夜越え帰宅が金曜日まで続くんだ。