密かにコレクター

なんか昨日の日記読み返したら、自分がずいぶんと本を手荒に扱ってるようなイメージを醸し出しているように思われたので、ちょっと言い訳しておこう…かな…?(む、無駄?)

ワタクシの本の財産の中でもっとも値段のはるコレクションは三島由紀夫の初版本シリーズです。金ないから微々たるコレクションだけど。これらの本を読むときだけは、手は最低でも2回ミューズで洗います。冷たくなるまで洗うのが基本。クリームなんかつけちゃいけません。染みになるから。さらに手袋をします。(状態が微妙なやつとか状態を下げるのが恐いから。)もちろんお菓子とか飲み物なんて厳禁!!三島の初版本を読むときは真剣勝負です。もっとも、今も普通に書店で売ってる文庫本は別だけど。

ちなみに持ってる本の中で一番気に入っているのは牧羊社から出ている「黒蜥蜴」です。いわずと知れた乱歩の小説を、三島が舞台用に脚本化した作品で、大変に美しい本です。函の角に微妙なこすれがあったので、格安(ってゆっても大ウン枚だけど)で入手しました。若き日の美輪サマが黒蜥蜴に扮した舞台写真も載ってて嬉しい一冊です。

最近金欠続き(ていうか使いすぎ。)なので、ちっとも三島本が買えません。たまに神保町の古書店に行ってはガラスケースの中に保管されている豪華本をじーっ、とうらめしそーに眺めています。そうすると店主さんが「また来たよ、このヒト…」という顔をしながら、それでも気の毒がってくれるのか「よければあげるね」などと言って古書カタログをくれたりします。このカタログ、最高〜。うっとり。古書街の代表的書店の秘蔵本がこれでもかー、うりゃー、と紹介されている素敵カタログなんですよ。澁澤龍彦井伏鱒二江戸川乱歩開高健司馬遼太郎など、本が売れただけではなく装丁も凝った人々の素敵ハードカバー本がカタログに掲載されてます。それを見ながら「ああ、あそこの本屋に行けばこれが見られる」ってことになって、ふらふらしながらその書店に行ってガラスケースに張り付かんばかりに「じぃ〜〜〜〜」を繰り返すわけです。はっきりいって怪しい以外の何者でもありません。まあ、でも古書街をうろついている人たちの大半は私のようなヒトばっかりなので、お店側は慣れっこと思いますが。

旧日本帝国海軍モノを書く時の資料集めは、ミリタリー及び戦史専門古書店に行くのですが、さすがに店に入るには勇気が要ります。…一応妙齢の女なので。おまけにこーゆー店にくるミリタリーマニアは半端じゃないのでそれも恐くて入るのに相当の勇気が要ります。
でも入る(笑)

以上、実は本を大切にしているんだよ、本を愛しているんだよ、ということがお分かりいただければと思います…。